はじめに
物流DXの領域は、とても広く、そして奥が深いです。今回はそんな事象を体験できる二つの最新ニュースをピックアップしました。この記事を見ても「物流DXとは言えないなぁ、、、」と思う方もいらっしゃるかと思いますが、広い視野で考えていただけると幸いです。
①なぜ在庫保管の効率化が、物流DXになるか?
従来のフォークリフトはフォークリフトで作業する専門の人材(=フォークマン)が不可欠であったのが、より簡単・安全にする事によりフォークマンが必要なく、また現在保管している棚の上層部空間を利用して、全体の保管スペースが広がらないという画期的な機械となります。従来の規制概念を取っ払って、人とスペースと在庫の3方面での課題解決をしている点において、優れています。デジタル=機械で、物流課題を解決!という概念で、ご容赦ください。詳しくは、下記の記事をご覧ください。
*DXとは、、、、
デジタル技術を社会に浸透させて人々の生活をより良いものへと変革することを指します。 デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)の略で、直訳すると「デジタル変革」という意味。
23年9月14日
倉庫の上部空間を「ラック上乗せ」と「ハイピックランナー」で最大活用
(ジャロック)
ジャロック(東京都中野区)は、免許なしで誰でも棚の高所から荷物を取り出せる「ハイピックランナー」など、倉庫の余った上部空間を有効活用するためのソリューションを展示している。ジャロックは物流倉庫内のライン設計から保守までを担当しているが、そのなかで、EC(電子商取引)事業者などから需要が高まっているのが、倉庫の上部空間を有効活用するソリューション。3.2メートルまで上昇可能で、免許がなくても操作できるハイピックランナーと、既存のラックに上乗せできる軽量ラックをセットとし、サブスクリプションサービスとして提供している。軽量ラックの設置は一時撤去や再設置などの必要がなく、倉庫運営を止めることなくソリューションを導入できる。
https://www.logi-today.com/561948
②なぜECの店舗返品が、物流DXになるか?
従来、ECで購入した商品の返品・交換は、エンドユーザー様が宅配を通じて、ECの倉庫へ送ることが前提となっていました。この従来の流れでは、宅配業者や物流倉庫での業務負担が増えてしまう傾向となります。またエンドユーザー様は、返品だけでなく交換をされたい方も多く、リアル店舗での交換の際には店舗でのフィッティングも可能であり、ユーザライクなサービスであると思われます。
「物流作業の軽減+ユーザーライクな返品・交換の選択肢」という点において、さらには事業社様にとってのアップセル・クロスセルも可能であり、3方面での課題解決している点において、優れています。デジタル+ITツールで、物流課題を解決!という概念で、ご容赦ください。詳しくは、下記の記事をご覧ください。
23年9月13日 「Recustomer(リカスタマー)」がECで購入した商品を、実店舗で返品・交換が出来る「BORIS機能」を公開
購入体験プラットフォーム「Recustomer(リカスタマー)」を運営するRecustomer株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:柴田 康弘)は、2023年9月1日より、ECサイトで購入した商品を実店舗で返品・交換が出来る「BORIS(ボリス)機能」を公開しました。オフラインとオンラインの体験をシームレスにすることで、来店促進及びアップセルの機会創出を実現します。
■ 機能の概要と特徴
BORIS(ボリス)とは「Buy Online Return In Store」の頭文字を取った略称であり、「ECサイトで購入した商品を、実店舗で返品・交換できるようにする」という施策です。
今まで、ECサイトで購入した商品の返品・交換を行う際には、配送業者を利用して交換商品の返送や受け取りを行う必要がありました。このような方法は、梱包作業や配送手続きの手間に加えて、配送料金の負担が発生し、購入者とEC事業者双方への負担となっていました。
この度公開した「BORIS機能」を活用することで、ECサイトで購入した商品を返品・交換する際に、Web上で申請を行い、実店舗へ交換商品を持ち込むことが可能となりました。
これにより、梱包や返送作業の手間及び、配送料金を軽減することができます。また、実店舗へ返品・交換したい商品を持ち込むことが来店の機会となり、実店舗での接客によるアップセルも可能となりました。
<BORISを行うメリット>
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000055.000046039.html
実店舗への来店促進
実店舗での接客によるアップセルの機会創出
購入者またはEC事業者の送料負担の軽減
配送量削減による、物流への負担軽減
梱包や配送の作業負担軽減による、顧客体験の向上
まとめ
この2つのサービスの共通点と良い点は、「商品在庫の最適化」と「従来の慣習や業務を変える!」というコンセプトが内包している点です。ユーザライク、且つビジネスライクな点においても非常に大きな気づきがあります。実際に、ビジネス採用される可能性も高く、より現実的な、導入しやすい物流DXサービスの一つであると言えます。
従来の思考の延長線で考えるのではなく、機械やITツールを使って、その後の業務負荷の改善やスペース最適化を実現する為に、多くの知恵と検証を重ねてのサービス展開になったであろう事を想像すると、価値あるサービスの一つであると尊敬してしまいます。
まだまだ、機械やITツール、AIを活用した物流DXサービスは多くありますので、皆さんが分かり易いようにカテゴライズして、情報発信していきたいと思っています。ここまで読んでいただいた皆様、ありがとうございます。
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